短期国際交流プログラム

海外フィールド演習

 「海外フィールド演習」は地域学部の専門科目です。同じく専門科目の「地域調査プロジェクト」で習得した調査技法などを海外で活用・検証する実践的な演習で「北米」「ベトナム」、「インドネシア」等でプログラムを行います。さらに調査終了後、報告会を企画・開催するだけでなく、参加学生の継続的なフォローアップとして、国内において海外フィールドでの活動内容をより広く周知する「インターローカル」的活動にも参画を促す取り組みを進めています。


東アジアプロジェクト

 中国、韓国、台湾、日本のそれぞれの歴史・文化的かかわりや独自性を現地調査を通じて学んでいくプロジェクトです。外国の協定校の教員と学生の協力を得て共同調査の形で行うほか、言語の授業及び学生交流も実施しています。海外プログラム三つ(中国・韓国・台湾)と東アジアの諸大学の学生を迎えて行う東アジアプログラムがあります。複数のプログラムに参加する学生が多く、多様な歴史・文化に触れて複数の言語を身につけた国際感覚をもつ人として成長していきます。


北米プログラム

 北米プログラムでは、アメリカ・カリフォルニア州を中心に、多文化社会とエスニシティについて考察するフィールドワークを行います。国の枠組みではとらえきれない「地域」やアイデンティティの複雑性について理解を深めます。また、本学の協定校カリフォルニア大学デービス校では授業に参加し、学生と交流します。

北米プログラム国際地域文化コース2年生(2020年度参加)

実施時期(期間):春休み(約2週間)

 私は、英語圏に憧れがあり、在学中に一度は行ってみたいと北米プログラムに参加しました。大学の街とされるデイビスと大都市の一つであるサンフランシスコに滞在し、同じ国でも全く異なった街並みを体験しました。このプログラムでは、人種・性的マイノリティーや移民についての歴史など、幅広く学ぶことができます。現地の学生とも交流することで、英語を養う機会となり、行く前より積極性が身についたと思います。また、近代美術館やNBAを観に行き、楽しくアメリカ文化を学びました。正直英語力に自信がなく不安でしたが、先生や仲間が助けてくれますし、英語を話そうという気持ちさえあれば十分だと思います。

 このプログラムを通して、アメリカ文化・社会についてより知識が広がりましたが、日本についても考えさせられました。「百聞は一見に如かず」で、現地に行くだけで様々な学びを得ることができます。大学生活の中でぜひ、海外に行く経験をしてみてほしいです。

北米プログラム1

(留学先でのひとこま)

ベトナムプログラム(フエ大学)

 地域調査実習などで身に着けたフィールドワークのスキルを海外調査に応用するとともに、国際的なコミュニケーションを体験的に学ぶことを目的とする。実施にあたっては学術交流協定校のフエ科学大学(フエ大学)の関係学部にカウンターパートを務めてもらい、ベトナム人学生にもフィールド演習に参加をしてもらう。また、調査は、農村社会調査グループ及び地域文化調査グループの2つの小グループに分かれて行う。

ベトナムプログラム地域政策学科2年(現地域創造コース)

実施時期(期間):夏休み(約2週間)

 調査実習を終えた感想として、正直大変だったという一言が強く残った。日本人同士でも一つのことを協力して仕上げていくことは簡単なことではない。それに今回はプラスαで言語の壁があったため、さらに頭を悩まされた。しかし、いかにシンプルに物事を伝えることが重要だと分かったように思える。きれいな英文を伝えてもかえってややこしくなるだけであるため、一言でいろいろな方法を使いながら自分の意見を言うという力を養えたのではないかと思う。

 ベトナム人学生はみな優しく、よく話し、笑う子たちばかりだった。ベトナムについていろいろなことを教えてくれたり、反対に日本のことを教えたり、彼らと話すときはいつも楽しかった。町を歩くときはとても頼もしく、おいしい料理やお気に入りの場所も教えてくれた。日本の雪の写真を見せると、とても驚いていて、日本に行ってみたいと言ってくれた。このことから日本の誇れるところだと、改めて気づかされた。英語は半分も通じなかったため、表情や態度で読み取ることが重要だと分かった。

 以上のように、初海外は、とても充実したものになり、自分を大きく成長させてくれたように思える。

ベトナムプログラム1

(留学先でのひとこま)

インドネシアプログラム

 インドネシア・ジャカルタにおけるイスラーム大学の1つである、ムハマディアハムカ大学の教育学部・日本語学科の学生と教員との交流・協働発表を通じて、現地の文化的・宗教的多様性を参加者の自己変容をもって体験しながら、相異なる他者への理解を深める。

インドネシアプログラム地域政策学科3年(現地域創造コース)

実施時期(期間):夏休み(1か月程度)

 今回のプログラムで特に楽しみにしていたのはホームステイでした。インドネシアの家庭料理をごちそうになり、ホームステイでなければ味わえない体験をさせていただきました。

 アルディとキキは空港で初めて出会って以来、ずっと一緒でした。私は二人と過ごした時の中からインドネシアを感じることができました。

 ホームステイで驚いたのは、朝と夜に外から響き渡ってくるお祈りの声でした。特に朝のお祈りはびっくりしました。時計を見るとまだ4時であるにもかかわらず、外から大音量で聞こえてくるお祈りで目が覚めてしまいました。お祈りの作法も二人に教わりながら見よう見まねで一緒にやりました。イスラム教の教えを知り何回か繰り返してみると、一定時刻のルーティンから時間的な節度や精神の落ち着きが感じられるようで、お祈りの意味の深いところまでは分かりませんが私なりに良さを実感するようになりました。

インドネシアプログラム1

(留学先でのひとこま)

中国プログラム

中国地域文化学科(現:国際地域文化コース)3年

厦門プログラム

実施時期(期間):春休み(2週間程度)

 私は2017年度の厦門プログラムに参加しました。当初履修していた第二言語が中国語であり、私の中国語のレベルが現地でどこまで通用するか知っておきたいと思い、参加しようと思ったのがきっかけでした。実際に現地に訪れてみて、私の中国語のレベルは全く無力であることを痛感しました。しかし、このプログラムを通して私の中に“留学”という選択肢が芽生え、大学3年次に厦門大学へ留学するに至りました。

 また、この中国プログラムでは福建省の伝統建築や民間信仰、さらにはコロンス島における各国租界の形成についての調査を行い、新たな知識を得ることができました。さらには、プログラムで出会った現地の友達とは大学を卒業し社会人になった今でもSNS等を通じて繋がっており、大変貴重なプログラムになりました。


厦門プログラム1 厦門プログラム1

(留学先でのひとこま)

韓国プログラム

韓国国際地域文化コース2年

韓国プログラム

実施時期(期間):夏休み(1週間程度)

 私は2019年の8月に韓国プログラムに参加し、朝鮮の歴史とソウルの今について調査をしました。参加した動機は日韓関係に関する様々な報道を見て、現在までの日韓関係の歴史や韓国の人々が持つ記憶や思いを知りたいと思ったからです。一番印象に残っているのは貞洞調査です。貞洞では日本の支配によって朝鮮の近代化が阻止された地である徳寿宮に訪問しました。当時行われていた日本の植民地政策の一部を学習し、現地で実際に話を聞きながらその歴史事実の重みを改めて感じると同時に、今までの自分の理解や考えの不十分さを痛感しました。過去のことであっても歴史についての理解度、双方の歴史認識の違いが現在の日韓関係問題にもつながっているのではないかと感じました。この考えができたことがプログラムから学んだ一つの大きな成果だと実感しています。調査を通して得た見識や、考え方を活かして卒業論文を進めていきたいです。


韓国プログラム1 韓国プログラム1

(留学先でのひとこま)

台湾プログラム

台湾国際地域文化コース2年

台湾プログラム

実施時期(期間):冬休み(1週間程度)

 入学当初から異文化交流に関心があったことが参加のきっかけで、自分にとって初めての海外渡航でした。5日間のプログラム期間で、淡水や北投など台北周辺の歴史遺産や文化遺産を巡り、中国風の建築様式や温泉文化などを広く調査しました。

 調査の間は、常に目と耳と舌で台湾の文化を感じました。事前学習で調べた建物、食べ物を実際に見られた際にはそれまで知らなかった新たな発見を吸収しながら、台湾への「知識」を台湾での「経験」に変える貴重な体験でした。プログラムを通して、台湾の対外勢力から受けた影響の大きさを実感するとともに、現地の建物等に書かれている歴史の解説を読んだり実際に現地の方からお話を聞いたりして、歴史への多角的な視野が広がったように感じました。また、現地の人々や学生との交流が語学のモチベーションにもなり、とても密度の濃い5日間でした。


台湾プログラム1 台湾プログラム1

(留学先でのひとこま)

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