短期国際交流プログラム

海外フィールド演習

 「海外フィールド演習」は地域学部の専門科目です。同じく専門科目の「地域調査プロジェクト」で習得した調査技法などを海外で活用・検証する実践的な演習で「北米」「ベトナム」、「インドネシア」等でプログラムを行います。さらに調査終了後、報告会を企画・開催するだけでなく、参加学生の継続的なフォローアップとして、国内において海外フィールドでの活動内容をより広く周知する「インターローカル」的活動にも参画を促す取り組みを進めています。


東アジアプロジェクト

 中国、韓国、台湾、日本のそれぞれの歴史・文化的かかわりや独自性を現地調査を通じて学んでいくプロジェクトです。外国の協定校の教員と学生の協力を得て共同調査の形で行うほか、言語の授業及び学生交流も実施しています。海外プログラム三つ(中国・韓国・台湾)と東アジアの諸大学の学生を迎えて行う東アジアプログラムがあります。複数のプログラムに参加する学生が多く、多様な歴史・文化に触れて複数の言語を身につけた国際感覚をもつ人として成長していきます。


北米プログラム

 北米プログラムでは、アメリカ・ハワイ州を中心に、多文化社会とエスニシティについて考察するフィールドワークを行います。国の枠組みではとらえきれない「地域」やアイデンティティの複雑性について理解を深めます。

北米プログラム国際地域文化コース2年生(2023年度参加)

実施時期(期間):春休み(約10日間)

 北米プログラムではアメリカ・ハワイ州オアフ島を訪れました。ハワイというとリゾート地のイメージが強いですが、その背景には先住民と移民を巡る長い歴史と現在も続く課題があります。また、ハワイは第2次世界大戦について考える上で外すことができない場所でもあります。 このプログラムでは、真珠湾やジャパニーズカルチャーセンターなどを訪れ様々な側面からハワイについて考えました。また、プログラム中は自由時間が多くあり、観光したり、買い物したり、美味しいものをたくさん食べることができました。現地の人と英語でのコミュニケーションは大変でしたが、自分の言いたいことが伝わると達成感がありました。 このプログラムに参加してハワイの歴史や文化について理解が深まったのはもちろん、日本との関わりについて考える機会にもなりました。1週間という短い期間でしたが、様々な経験をして、新たな知識を得ることができました。

北米プログラム1

(留学先でのひとこま)

ベトナムプログラム(フエ大学)

 地域調査実習などで身に着けたフィールドワークのスキルを海外調査に応用するとともに、国際的なコミュニケーションを体験的に学ぶことを目的とする。実施にあたっては学術交流協定校のフエ科学大学(フエ大学)の関係学部にカウンターパートを務めてもらい、ベトナム人学生にもフィールド演習に参加をしてもらう。また、調査は、農村社会調査グループ及び地域文化調査グループの2つの小グループに分かれて行う。

ベトナムプログラム地域政策学科2年(現地域創造コース)

実施時期(期間):夏休み(約2週間)

 調査実習を終えた感想として、正直大変だったという一言が強く残った。日本人同士でも一つのことを協力して仕上げていくことは簡単なことではない。それに今回はプラスαで言語の壁があったため、さらに頭を悩まされた。しかし、いかにシンプルに物事を伝えることが重要だと分かったように思える。きれいな英文を伝えてもかえってややこしくなるだけであるため、一言でいろいろな方法を使いながら自分の意見を言うという力を養えたのではないかと思う。

 ベトナム人学生はみな優しく、よく話し、笑う子たちばかりだった。ベトナムについていろいろなことを教えてくれたり、反対に日本のことを教えたり、彼らと話すときはいつも楽しかった。町を歩くときはとても頼もしく、おいしい料理やお気に入りの場所も教えてくれた。日本の雪の写真を見せると、とても驚いていて、日本に行ってみたいと言ってくれた。このことから日本の誇れるところだと、改めて気づかされた。英語は半分も通じなかったため、表情や態度で読み取ることが重要だと分かった。

 以上のように、初海外は、とても充実したものになり、自分を大きく成長させてくれたように思える。

ベトナムプログラム1

(留学先でのひとこま)

インドネシアプログラム

 インドネシア・ジャカルタにおけるイスラーム大学の1つである、ムハマディアハムカ大学の教育学部・日本語学科の学生と教員との交流・協働発表を通じて、現地の文化的・宗教的多様性を参加者の自己変容をもって体験しながら、相異なる他者への理解を深める。

インドネシアプログラム地域創造コース2年(2023年度参加)

実施時期(期間):春休み(10日間程度)

 私は以前から海外文化に興味があったことからインドネシアプログラムに参加しました。スマトラ島では、北スマトラ大学のゲストハウスに滞在させていただいたこともあり、現地の大学生をはじめとした多くの方と交流することができました。 プログラムでは、現地大学生との交流やマングローブ林の見学、郷土料理の料理教室への参加、モスクでの礼拝方法を習うなど、今回経験したことの多くが自分にとって初めてのことであり、とても貴重な体験をすることができたと思います。また、インドネシアの方はとても陽気でとても優しい方が多いと感じました。他にも宗教や食文化、人々の価値観、生活様式など多くの点において日本との違いを意識することがありました。以上のように、日本では経験することのできない体験ばかりであったため自分の人生において貴重な経験の一つになったと思います。

インドネシアプログラム1

(留学先でのひとこま)

中国プログラム

中国地域文化学科(現:国際地域文化コース)3年

厦門プログラム

実施時期(期間):春休み(2週間程度)

 私は2017年度の厦門プログラムに参加しました。当初履修していた第二言語が中国語であり、私の中国語のレベルが現地でどこまで通用するか知っておきたいと思い、参加しようと思ったのがきっかけでした。実際に現地に訪れてみて、私の中国語のレベルは全く無力であることを痛感しました。しかし、このプログラムを通して私の中に“留学”という選択肢が芽生え、大学3年次に厦門大学へ留学するに至りました。

 また、この中国プログラムでは福建省の伝統建築や民間信仰、さらにはコロンス島における各国租界の形成についての調査を行い、新たな知識を得ることができました。さらには、プログラムで出会った現地の友達とは大学を卒業し社会人になった今でもSNS等を通じて繋がっており、大変貴重なプログラムになりました。


厦門プログラム1 厦門プログラム1

(留学先でのひとこま)

韓国プログラム

韓国国際地域文化コース2年

韓国プログラム

実施時期(期間):2024年3月3日~6日(3泊4日)

 私は2024年3月に韓国プログラムに参加しました。参加した動機はもともと東アジアの歴史や文化に興味を持っていたこと、自分の韓国語が現地でどこまで通用するかを知りたかったからです。韓国では「漢陽都城とソウル」について調査をしながら韓国の歴史を学びました。特に日本と韓国では歴史認識が異なっている点があり、新たな発見をすることができました。この両者の認識のずれが日韓問題につながっているのではないかと思いした(藤原さん)。

 

 現地調査をとおして日本植民地時代に関わる建築物が多いことを学び、先生の説明を聞いて日本が韓国に与えた影響の大きさを実感しました。プログラムに参加して今まで資料でしか見られなかった韓国の歴史を肌身を通じて体感しました。これは決して画面越しではわからない雰囲気を体験する良い経験になりました。今回の調査では、今まで知らなかった韓国の歴史の奥行きや、現在の韓国人の生活の解像度が上がり、自分の中の世界が大きく広がりました(内田さん)。

 

 このプログラムに参加したのは、第2外国語で韓国語を履修しているということに加えて、世界の歴史や文化について学習することが好きであるという2つの理由で参加することを決めました。プログラムを通して日本とは異なる文化を体験できたと同時に、「留学」という新しい選択肢も増えたきっかけにもなりました(武部さん)。


韓国プログラム1写真1.韓国慶熙大学校の本館
  
韓国プログラム1 写真2.現地調査の様子

台湾プログラム

台湾国際地域文化コース2年

台湾プログラム

実施時期(期間):2023年8月24日〜28日(4泊5日)

 私は大学に入って授業を通じて外国の歴史と文化に関心を持ち、最初の海外調査プログラムとして台湾を選びました。私にとっての初めての海外渡航でワクワクとドキドキであふれた調査となりました。台北で4日間滞在し、テーマは「日本植民地時期の台湾における日本仏教の布教」というもので、関連する史跡を台湾の先生たちの説明を聞きながら、学ぶことができました。様々な専門用語が飛び交い、難しいところも多々ありましたが、既に経験済みの先輩方の協力を得ながら、楽しく調査を進めていくことができました。これをきっかけに私は今年の秋に台湾に留学します。(小原さん)

 

 私も同じプログラムに参加しました。文献だけではなく現地で実際に目で見て肌で感じることの大切さを実感することができました。涙あり笑いありの濃い4日間となり、言葉や文化・歴史の違いをより深く学んで行きたいと思い、3年次からの東アジア・ゼミへの所属へとつながりました。私も今年の秋から台湾で頑張ります!(山下さん)


台湾プログラム1 台湾プログラム1

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