新着情報 – 地域を知り、地域で実践するアートマネジメント講座2020 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020 Thu, 25 Mar 2021 07:06:41 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.4.4 2020年度 無事事業終了いたします http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/last/ http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/last/#respond Fri, 26 Mar 2021 02:56:40 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5839

鳥取大学地域学部附属芸術文化センターという大学の「資源」を活用し、所属する各教員が専門性やネットワークを生かした講座を企画し、それらをつないである一定の志向をもった人材育成を試みてきました。
結果として、受講生はもちろん、企画する教員・スタッフの側も必ずしも全容がつかめないというほどの多様なプログラムとなりましたが、あらためて振り返ってみると、「地域を知り、地域で実践する」というテーマがしっかりと貫かれていることが確認できます。

2018年度から3ヶ年にわたり実施してきた本講座が今年度で一区切りとなりますが、すべての受講生、関係者の皆さんとともに、今後も地域における「アートマネジメント」のよりよい形、在り方を探求し続けたいと思います。
そして、本事業は、多くの方々の有形・無形のご支援と、文化庁の助成金なくしては実現しませんでした。この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 
2018年度WEBサイト
2019年度WEBサイト

]]>
http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/last/feed/ 0
[実践活動編A] 地域の記憶を記録するためのメディアを探るプロジェクト / にんげん研究会 定例ゼミ「いつかのなにかのわたしの日記」開催レポート http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/a_report/ Fri, 19 Mar 2021 02:47:53 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5809

鳥取大学から松崎までおおよそ50分ほどかけて移動し、そこにある複合滞在スペース「たみ」で定例ゼミを行う。にんげん研究会はこの「手間」を大切にしてきた。大学ではない場所に集まり、学生だけでなく地域の人々とも関わりながら、密なコミュニケーションを重ねることに意義を見出していた。

しかし今年度はコロナ禍により、同様の実施形態を続けることができなくなり、期せずしてZOOMを用いたオンライン実施となった。当初は「身近な人物へのインタビュー」を行い、それを映像メディアなどで記録・発信する方法と思想を実践的に学ぶ予定であったが、「人に会いに行く」ことが困難になった状況を踏まえて、「いつかのなにかのわたしの日記」と題した新たなテーマを考案。人に会えない状況自体や、その中でも出会うことができた人や物について「日記」形式で記述し、毎月1回報告し合う場を設けた。

コーディネーターの蛇谷りえ氏と、ゲストリポーターの金川晋吾氏、今林由佳氏が、受講生の報告やその他の発言を拾い、感想や質問を投げかけ、それに対してまた受講生が返答する。このプロセスを繰り返すことで、オンライン形式だからこそ際立つ「記憶」や「記録」のあり方に気づいたり、反対に、対面形式では問題にならなかったことがオンラインでは非常に困難なコミュニケーションの問題として立ちはだかることに気づくなど、例年とは異なる様々な発見があった。また10月以降は、これまでに発表された「日記」を振り返る時間を設け、個々人のテキストや発言について可能なかぎり手厚く検討するように心がけた。

このように、オンライン実施という初めての試みに伴う様々な困難やトラブルに直面しながらも、その都度、教員とコーディネーター、ゲストリポーター間で議論し、受講生の意見も反映しながらトライ&エラーを繰り返していった。結果的に、「メディア」「記憶」「記録」、そして「コミュニケーション」に対する考え方を根本的に見直し、それぞれの複雑に絡み合った関係性を解きほぐして理解を深める機会になったと思う。

その試行錯誤の過程も含め、本年度の定例ゼミの活動内容は、蛇谷りえ氏、金川晋吾氏、今林由佳氏にそれぞれの視点から制作していただいた事業報告映像に記録されている。定例ゼミの配信映像・音声を主な素材としつつも、あえて映像を排して音声のみを残したり、アニメーションを導入するなど、この映像自体が「地域の記憶を記録するためのメディアを探る」取り組みの一つの実践として見ることができる。「にんげん研究会」への参加経験がある方にもない方にも、ぜひご覧いただきたい。

事業報告映像(蛇谷りえ)

事業報告映像(金川晋吾)

事業報告映像(今林由佳)

]]>
[実践活動編E] ことばの再発明 / 記録集2020-21刊行〜本講座まとめ http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/kotoba_archive_report/ Fri, 12 Mar 2021 01:25:42 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5747

「ことばの再発明」共同企画者:佐々木友輔・蔵多優美と受講生:音泉寧々、中村友紀、にゃろめけりー

この度、2020年6月から2021年1月にかけて、鳥取大学地域学部・佐々木研究室とコーディネーターの蔵多優美との共同企画として開催した連続講座「ことばの再発明」の記録集を刊行いたしました。「ことばの再発明」は、鳥取で活動するアーティスト、クリエイター、デザイナー、パフォーマーなど広い意味での表現者=「つくる」人を対象として、自身の作品や活動を適切に言語化し、他者に伝える技術を学ぶ場を作る試み。本書ではその思想と実践、そして受講生である「つくる」人たちの魅力を紹介します。講師によるコラムや受講生の作品・活動紹介の他、すでにウェブで公開している各講座や成果発表展のレポートも収録しています。約1年間の活動記録を是非ご覧ください。

「ことばの再発明」共同企画者:佐々木友輔・蔵多優美

記録集はこちらからご覧ください

編集後記(記録集2020-21より)

nashinoki(ライター)

「ことばの再発明」のことは開講前から気になっていたのですが、様々な事情から参加することがかないませんでした。今回編集をお手伝いさせていただき、みなさんのやり取りを後から見せていただいて、最初は外側にいるつもりだったのが、いつの間にか自分も自らの言葉を考えざるをえない場所に立っていました。でもなんだかそれが楽しかったです。言葉と表現からは、誰も逃げ隠れできないものだなと改めて感じつつ、その普遍性を嬉しくも思いながら。

佐々木友輔(映像作家)

民藝運動の主導者で、「限界芸術の批評家」としても語られる柳宗悦。彼の思想の源泉である神秘主義は、自己の外部から到来するものを「受け取ること」について考え抜く思想であり、また、語り得ぬものをそれでもなお語ろうとする熱情によって駆動する思想です。新作民藝で知られる鳥取で、かたちを変えて、「受け取ること」と「語ること」を主題とし、考え抜く機会を設けられたのを誇らしく思います。嘘や詭弁が常態化している世界で、この試みが、ことばへの信頼を取り戻す一助になればと願っています。

蔵多優美(デザイナー/コーディネーター)

「ことばの再発明」では、鳥取企画運営チームを各パートで野口さん、藤田さん、nashinokiさんとメンバーを入れ替えながらスリーマンセルで回していました。「三人寄れば文殊の知恵」らしく、頼りながら補いながらもこの講座を運営し、最終的に記録集まで完走したように思います。考える時間が長い分のしんどさがありましたが、それを上回る気付きや「やってよかった!楽しかった!」という喜びの方が強かったです。今後、同様の内容・規模感での「ことばの再発明」をする気は全くないのですが、その時その時に合わせて「ことばの再発明」を続けていきたいと、本書の作成を通じて改めて思っています。コロナ禍で大変な2020年でしたが、「ことばの再発明」があったことで救われた1年でした。今後も新しい未来を開拓出来るように日々前進しあらゆる物事を紡いでいきたいと、心にささやかな祈りを。

]]>
ことばの再発明 / 記録集2020-21刊行のご案内 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/kotoba_archive/ Fri, 12 Mar 2021 01:20:42 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5750 [実践活動編E] ことばの再発明−鳥取で「つくる」人のためのセルフマネジメント講座−では、約1年間の活動記録をまとめた記録集を刊行いたしました。

レポートはこちらからご覧ください

本書について

はじめに

2020年6月から2021年1月にかけて、鳥取大学地域学部・佐々木研究室とコーディネーターの蔵多優美との共同企画として「ことばの再発明」と題した連続講座を行いました。鳥取で活動するアーティスト、クリエイター、デザイナー、パフォーマーなど広い意味での表現者=「つくる」人を対象として、自身の作品や活動を適切に言語化し、他者に伝える技術を学ぶ場を作る試みです。この度、同講座の思想と実践、そして受講生である「つくる」人たちの魅力を紹介する記録集を制作しました。講師によるコラムや受講生の作品・活動紹介の他、すでにウェブで公開している各講座や成果発表展のレポートも収録しています。

本書の特徴

「ことばの再発明」の主役は受講生です。そこで受講生がたどったプロセスがわかるよう、プログラムの時系列に沿ってこの記録集のページを配置しました。受講生が講座をどのように体験したか、その声も聞きたいと考え、4名の受講生によるエッセイを収録しています。また、講師が「表現とことば」についてどのような考えをもつのか、講座後に執筆していただいたコラムを掲載。それぞれのスタイルを反映する文章が、講座そのものの雰囲気を再現し、各講師にとって「ことばの再発明」がどのようなものであったかを窺い知ることができるでしょう。

ことばの再発明 −鳥取で「つくる」人のためのセルフマネジメント講座−記録集2020-21

編集|佐々木友輔、蔵多優美、nashinoki
編集ディレクション/制作進行|nashinoki、蔵多優美
掲載作家(受講生)|井澤大介、ISOIYO、磯崎つばさ、exkeee、奥井彩音、音泉寧々、神山かなえ、品岡トトリ、Seizan、田中京子、中村友紀、ナカヤマサオリ、にゃろめけりー、藤原京子、水田美世、村瀬謙介、もりさと、yamasaki
執筆|佐々木友輔、蔵多優美、野口明生、藤田和俊、nashinoki、後藤怜亜、白井明大、大林寛、西島大介、榊原充大、篠田栞、熊野森人、高橋裕行、多田かおり、田中ちえこ、田中京子、ナカヤマサオリ、にゃろめけりー、村瀬謙介
写真|平木絢子、藤田和俊
アートディレクション/デザイン/構成/イラストレーション|蔵多優美
カバーデザイン/デザインサポート|bank to LLC.
発行所|鳥取大学地域学部佐々木研究室
発行日|2021年3月12日|A4|112頁

本講座は『令和2年度 文化庁 大学における文化芸術推進事業採択「地域資源を顕在化させるアートマネジメント人材育成事業」』の一環として実施しました。取り組みの成果を広く知っていただくため、本書はWEB上にて無料公開いたします。→WEB公開用PDF

本書の配布について(申込終了。たくさんのお申込ありがとうございました。)

  • 本講座にご参加いただいた聴講生(希望者全員)及び本活動にご興味のある皆さま(先着50名)に本書1部をご送付いたします。(無料・送料大学負担)
  • ご希望の方はこちらの受付フォームにて3/17(水)12時までに情報登録をお願いいたします。
  • 以降については、下記お問い合わせ先へご連絡をお願いいたします。

本書に関するお問い合わせ先

sasakiyusuke@tottori-u.ac.jp(佐々木)

]]>
[概論編04] 地域における芸術・文化事業を評価しあおう / 開催レポート http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/04_report/ Fri, 05 Mar 2021 08:52:20 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5687 社会問題の解決、市民参加のまちづくり、企業の新規事業の創出など、様々なテーマで、未来思考の対話の場を企画・運営してきたイノベーション・ファシリテーターの有福さんから、今年も共創を生み出すノウハウを学び、自ら実行したい企画を生み出していった。そして、受講者が持ち寄った企画をもとに、それぞれが相互支援しながら、実行可能な形へつながるようアイデアを精査していった。
具体的には「地域の資源から考えられる、自分ごとで取り組みたいことは?」「成功のポイント(うまくいった未来の姿)は?」「本当に大切にしていることは?」「実現のために不足していることは?」「実現に向けて最初に取り組むことは?」といった問いかけによって、段階的に企画を練り上げていき、最終的に、市内に点在する空き家でのイベント、異なる趣味を持つ人が出会うシェアハウス、星空の下での舞台公演という3つの企画が提案された。今回、オンラインホワイトボードの「Mural」を用いたことで対面と同様の議論ができたことも貴重な経験となった。

]]>
[概論編03] 地域における芸術・文化事業の企画を考えよう / 開催レポート http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/03_report/ Fri, 05 Mar 2021 08:48:25 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5680 社会問題の解決、市民参加のまちづくり、企業の新規事業の創出など、様々なテーマで、未来思考の対話の場を企画・運営してきたイノベーション・ファシリテーターの有福さんから、今年も共創を生み出すノウハウを学び、自ら実行したい企画を生み出していった。そして、受講者が持ち寄った企画をもとに、それぞれが相互支援しながら、実行可能な形へつながるようアイデアを精査していった。
具体的には「地域の資源から考えられる、自分ごとで取り組みたいことは?」「成功のポイント(うまくいった未来の姿)は?」「本当に大切にしていることは?」「実現のために不足していることは?」「実現に向けて最初に取り組むことは?」といった問いかけによって、段階的に企画を練り上げていき、最終的に、市内に点在する空き家でのイベント、異なる趣味を持つ人が出会うシェアハウス、星空の下での舞台公演という3つの企画が提案された。今回、オンラインホワイトボードの「Mural」を用いたことで対面と同様の議論ができたことも貴重な経験となった。

]]>
[概論編02] 非営利組織の資金調達の考え方と実情 / 開催レポート http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/02_report/ Fri, 05 Mar 2021 08:46:26 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5675 視覚障害者向け録音図書のネット配信事業など自ら非営利の活動に携わったのち、NPO等のファンドレイジング力向上事業に従事、日本ファンドレイジング協会の設立にも参画され、現在全国各地でファンドレイジング関連セミナーの講師をされている徳永さんをお招きし、共感の輪をどのように広げたらよいかを考えた。人が寄付しようという気持ちになるためには、「課題への共感」「解決策への納得」「信頼」が必要という方程式や、豊富なメニュー・手軽な寄付方法などを学んだ。非営利活動一般で進むこうした取り組みのアートマネジメントの文脈への応用の事例や可能性も触れられ、いくつかの手法はすぐに実践してみたいという声も寄せられた。

]]>
[概論編01] 文化政策・アートマネジメントの現状と課題 / 開催レポート http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/01_report/ Fri, 05 Mar 2021 08:10:10 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5654 官公庁・芸術団体・文化施設等の文化政策・アートマネジメントに関する調査研究や事業評価などに数多く携わり、現在も福岡県糸島市でアートの現場に身を置きながら、鋭い視点で文化政策の在り方を発信。3度目の登壇となる今回も、最新のトピックを交えながら芸術と社会・地域のあり方を語っていただいた。特に、コロナ禍における文化政策上の対応と現場との乖離を浮き彫りにして福岡県・福岡市への提言まで結び付けたというアンケート調査のお話は示唆に富んでいた。SNSを通じて同様のアンケート実施の取り組みが全国に波及したことを受け、本講座の後半では鳥取ではどんなアンケートが考えられるかを共に考える時間を設けた。

]]>
[実践活動編D] おととからだであそぼう / わらべ館 即興音楽とダンスのワークショップまとめ http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/warabe_report/ Fri, 26 Feb 2021 07:50:36 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5638 コロナウィルス対策ということで様々な制限がある中、対面型で(回数は減ったものの)開催を維持できたことは良かったです。感染者が少ない鳥取という場所ゆえでもありますが、わらべ館、ファシリテーター、受講者たちの対応力によるものだと思います。これまでは外部講師の方法を学ぶという形態でしたが、今年度は地元で活動するアーティストたちが、co-fascilitate(ファシリテートを協働する形)を編み出し、主体的にアイデアを出していくようになりました。今年度は特に舞台照明なども含めた環境設定にも意識を向け、作品作りへの可能性を広げることにつながったと感じています。文化庁事業としては終了するものの、今後も継続的に子どもたちとからだで遊ぶ場所として継続させていきたいと考えています。
県内で活動するアーティストたちが学校、公共施設などで活躍するようになるにはシステムから構築していかねばなりません。今後の課題であり、マネジメントとしていかに継続・持続できる形にしていくか考えていかねばと思っています。
最後になりますが、この3年間協力してくれた鳥取アーティストたちの声をご紹介したいと思います。アーティストの皆さん、そしてわらべ館の皆さんありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

きのさいこ

ファシリテーターの声

荻野ちよ(ダンサー)

去年の1月、金子泰子さんと「おめでとう」をテーマに旧正月を祝ったWSから早くも1年。あの時のちょっと浮かれた感覚はすでに過去のものとなりにけり。広場で手洗いから始めたり、距離に配慮したり。割り算に「余り」が出る算数の授業をうまく受け入れられなかった、あの感覚が蘇ります。一方、不思議なことにこの消化不良への「抗体」もまた、このWSから生まれたりもしました。
コロナ禍の中でも、言語を持たない音やダンスをたよって身体や感覚をひらきに来られていた方もいたと思います。私もその一人でした。中断があったものの、何度か開催していただいたことに感謝いたします。

2014年までダンサー/振付家として京都を拠点に国内外で活動(モノクロームサーカス、双子の未亡人所属)。演劇、美術、ファッション、文化人類学など、ジャンルを超えたコラボレーションに積極的に参加。フィリピン山岳地帯で環境をテーマにした子供たちとの作品発表を機に、舞台をおり地域おこし協力隊として琴浦町の土を踏む。現在は「ほうきのジビエ推進協議会」コーディネーター。鳥獣被害対策の向こう側に見え隠れする社会の課題に、これまでのキャリアや視点、思考をフルに活かし、まるっと取り組む。その傍ら、猪脂を使った革用クリームSISI CREAM(登録商標)の製造も行う。

田中悦子(ダンサー)

今年は、2月連続同じテーマで活動する機会があって良かった。というのは、1回目における課題の解決・さらなる発展方法を検討し、すぐ翌月にまだ前回の感覚が残る身体で2回目を迎えることで、より深みのある活動ができていたと感じるからだ。
 また、ゲストの存在もありがたい。今年は新井さんに来ていただいた回で終わってしまったが、ゲストと活動した次の回は、そこでの課題や学んだことを踏まえた回とするというように、状況が許せば、2回をセットと考えるやりかたもよいかもしれない。
 この講座を通して改めて感じたのは、親もいっしょに楽しく過ごす時、子どもも心から楽しめる。今後も、そんな「楽しい」を増やす手助けをすることができたらとてもうれしい。

地域のお祭り音頭と盆踊りが踊り始め。その後、鳥取大学ダンス部を経てダンスコング(鳥取市拠点)で踊り続け、2012年鳥取大学地域学研究科でインクルーシブダンスを学び修士を、2014年英国Trinity Laban Music & Dance Conservatoire でダンスのディプロマを取得。2014年にはアヴィニョン芸術祭に参加したほか、英国拠点のAMICI Dance Theatre Campany の公演に継続的に出演している。 2019年JAPEW-DMILB級取得。

森本みち子(音楽家)

このワークショップは即興がキーワードだったのですが、参加者の多くが活動の内容を純粋に楽しめる内容でした。なので、活動中は大人も子どもも参加者の多くが笑顔と真剣な顔の両方を見せていました。普段の生活ではなかなか体験できない自由に自分の思うまま表現する「即興」ですが、参加しやすい“あそび“の中に、真似て身体を動かすこと、相手に伝えるための音を出すこと、を通して自然に即興出来ていたと思います。日々の営みの中にある感覚を自由に表に出せるこんな場をこれからも鳥取の皆さんと共に楽しみたいです。

大学卒業後、1998年に友人と2人で、障がいの有無にかかわらず音楽を楽しむための場所‘フロイデン音楽教室‘を開く。同音楽教室発表会を毎年開催。2013年より鳥取で地域に関係する人ならば誰でも参加できるコミュニティ ドラムサークル「ドラムサークル がらがら☆どん」を月1回開催。日本インディアンフルートサークル協会会員。各種特別支援学校などでも音楽教育講師を務める。ドラムサークルファシリテーター、インディアンフルートサークルファシリテーター、音楽講師。

高橋智美(音楽家、わらべ館職員)

今年度は新型コロナウイルス対策のため、これまでと違ったやり方に、とまどいや不安を感じていたが、得るものも多かった。
換気が悪いホールから、隣接する芝生広場に会場を移して開催した回では、開放感のある草の上を、休むことなく遊び続けるこどもたちのエネルギーに圧倒された。また、鳥取の講師陣と大学生による、ホールの設備の特徴を活かした大胆なプログラムも生まれた。ぜひ今後も継続して開催したい。

福岡県出身、鳥取市在住。童謡・唱歌とおもちゃのミュージアム「わらべ館」に勤務。イベント企画を担当。とっとりのお手玉の会所属。
]]>
[実践活動編C] School-in-Progress 2020+1 / 事業報告レポート http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/archives/news/sip_report/ Fri, 26 Feb 2021 07:42:17 +0000 http://www.rs.tottori-u.ac.jp/artculturecenter/artmanagement2020/?post_type=news&p=5671 「スクール・イン・プログレス」は、「living/暮らす」と「making/つくる」という人の根源的な営みをキーワードに、既にあるものや普段の生活・日常を見つめ直し、創造性の在処を見つけ、それを自らの内に育む力を身につけるオルタナティヴなアートの学校である。リサーチやフィールドワーク、ワークショップ、ディスカッションといったアーティストの制作プロセスをベースとしたカリキュラムによる実践を通して、感覚をすまし、思考を深め、様々な興味関心を持つ講師や参加者達と出会い、新たな知のきっかけを獲得する機会をひらき、世界を学び直すことを試みている。
過去のスクールは1週間~10日の合宿形式だったが、今回はワークショップやレクチャーを全てオンラインで実施し、テーマを「振りかえること」に焦点化した。具体的には、「過去の『スクール』が何だったのか」「自分自身の生涯」「コロナ以前の生活」を振りかえり、それぞれ、5分ラジオ、自分抽象画、5分ラジオドラマの形でアウトプットを試みた。終盤のレクチャーでは、「歴史修正主義」を題材に、個人を超えた社会や国家の過去を「振りかえる」ことについて議論された。
最終日、二人一組・5分ずつで今回の「スクール」を振りかえってみると、オンライン環境下での「声」の重要性が浮かび上がった。参加者それぞれに、「新しい生活様式」下で世界を想像し、創造する技の手がかりを得たのではないだろうか。

開催レポートは、HOSPITALE PROJECT WEBサイトに順次掲載予定です。
こちらからご覧ください。( http://hospitale-tottori.org/blog/ )
]]>