鳥取大学地域学部では、鳥取県内で地域教育のキーパーソンとして活躍する教員を育成するため、「地域教育選修(地域教員希望枠)」を設置しています。本制度に関するよくある質問をまとめました。

地域教育選修(地域教員希望枠)とは

「地域教員希望枠」とはどのような制度ですか?

鳥取大学地域学部人間形成コースに設けた特別な選修(定員5名)で、鳥取県の教育課題・地域課題に向き合い、鳥取県の公立小学校教員および特別支援学校教員を目指す学生を育てる制度です。

鳥取県教育委員会と連携・協働し、入学前から採用まで一貫した教員養成プログラムを実施します。「ふるさとキャリア教育」と「インクルーシブ教育」の2つを柱とした実践的なカリキュラムが特徴です。

なぜこの制度が作られたのですか?

鳥取県では、少子化による学校統廃合の進行、特別支援学級の児童生徒数の急増、多様な背景をもつ子どもへの対応など、教育課題が山積しています。

こうした課題に対応できる質の高い教員を安定的・持続的に育成・確保するため、鳥取大学と鳥取県教育委員会が連携して本制度を創設しました。

「地域教育のキーパーソン」とはどんな教員像ですか?

子どもたちの豊かな発達を支えながら、地域の教育課題・地域課題への探究心と課題解決に参画する実践力を備えた教員です。

特にインクルーシブな社会の実現に向けた理解と志向をもち、「個別最適な学び」「協働的な学び」を進める実践力や、特別な配慮・支援を必要とする子どもへの対応力を有する教員像を目指します。

入試について

どのような入試形式ですか?

大学入学共通テストを課す「総合型選抜Ⅱ方式」で選抜します(令和9年度入試から導入予定)。共通テストの他に、「志望理由書」と「面接」によって評価します。

出願時には「志望理由書」の提出が求められ、鳥取県の地域課題・教育課題への貢献意欲と具体的な将来像を記述していただきます。

共通テストが必要なのはなぜですか?

教員として児童・生徒の学力保障を担うためには、志願者自身も各教科において基礎的な学力を備えていることが不可欠であると、鳥取大学と鳥取県教育委員会が判断したためです。

募集人員は何名ですか?

総合型選抜Ⅱにおいて地域教育選修5名を選抜します。

なお地域教育選修学生は教育科学コースの授業も受けながら、追加の地域教育選修プログラムを履修します。

鳥取県出身でないと出願できませんか?

出身地は問いません。鳥取県で地域教育のキーパーソンとして貢献したいという強い意志をもつ方であれば、どの地域からでも出願できます。

ただし、志望理由書に鳥取県の公立学校教員として貢献したい具体的な意欲・理由を明確に記載していただく必要があります。

入試に向けて高校在学中にできる準備はありますか?

本学では入試前から高校生が参加できる取組を用意しています。各高校からや本ウェブサイトでアナウンスしています。

  • ①教職カフェ
    • 教職を志す高校生が集い、教職への疑問や情報を気軽に共有する場です。鳥取大学のオープンキャンパスなどで開催されます。
  • ②地域教育セミナー
    • 9月に実施予定の地域の教育課題を扱うゼミナールです(高校段階から先行履修できます。詳しくは「地域教育セミナー」のページを参照ください)。
  • ③地域教育ボランティア
    • 放課後児童クラブなどでの学習支援活動(大学生とともに参加)に参加できます。
  • ④協働探究プロジェクト
    • 鳥取県内の高等学校における「総合的な探究の時間」で、大学生と一緒に地域の教育課題を探究する活動を行います(「協働探究プロジェクト」は特定の高等学校でのみ実施されています)。

入学後の地域教育選修プログラムについて

入学後はどのようなプログラムを履修しますか?

教育科学コースの小学校教員養成カリキュラムをベースに、以下の2プログラムと2活動を組み合わせて履修します。

  • ふるさとキャリア教育プログラム
    • 地域関連科目群+「地域教育セミナー」+「協働探究プロジェクト」+「地域教育体験活動Ⅰ」
  • インクルーシブ教育プログラム
    • 特別支援・授業研究関連科目群+「地域教育体験活動Ⅱ」
  • 地域教育ボランティア
    • 附属学校園・県内教育施設・放課後児童クラブ等でのボランティア活動
  • まなびプロジェクト・つなぐプロジェクト
    • 現職教員および地域教育団体関係者等による連続講演・座談会

「ふるさとキャリア教育」では何を学びますか?

鳥取県の地域と連携した授業科目群(「子ども家庭福祉」「地域教育計画論」「地域教育政策論」「農村社会論」「生涯学習論」等)を履修予定です。

さらに「協働探究プロジェクト」では、鳥取県内の高等学校における「総合的な探究の時間」に参加し、高校生と共に地域課題を共有し、探究します。ファシリテーターの役割を務めながら、自身の探究力も深めていきます。

「インクルーシブ教育」プログラムとはどのような内容ですか?

「障害児教育学総論」「病弱児等の生理・病理・心理」などの特別支援教育関連科目と、「教育の課程と方法」などの教科指導・授業研究関連科目を履修予定です。

特別支援学級の急増という鳥取県の喫緊の課題に対応し、多様な子どもの発達を保障できる教員を目指します。

「地域教育体験活動Ⅰ・Ⅱ」とはどのような活動ですか?

2年次(9月・10日間)と3年次(2月・15日間)の合計225時間、県内公立小学校で学校教育体験活動予定です。鳥取県内教育委員会と連携して新規に設定する科目です。

体験活動の一部は特別支援学級で行い、多様な教育ニーズへの理解を深めます。附属学校園での教育実習と合わせて、異なる学校現場の両方を経験できます。

一般入試で入学した他の学生と授業は別になりますか?

教育科学コースの授業は他の学生と一緒に受けます。それに加えて地域教育選修の学生は、専用プログラム(「地域教育セミナー」「協働探究プロジェクト」「地域教育体験活動Ⅰ・Ⅱ」「地域教育ボランティア」)を履修します。

なお「地域教育セミナー」については、教員免許取得を希望する他コース・他学部の学生も履修できる方向で検討しています。

どのような教員免許を取得する必要がありますか?

地域教育選修(地域教員希望枠)の学生は、小学校の教員免許状の取得は必須です。

また、特別支援学校の教員免許状の取得をお勧めしています。特別支援学校の免許状に関連する科目の履修を通じて、インクルーシブ教育に関する専門的な知識・実践力も養います。

どのような教員免許を取得できますか?

地域教育選修(地域教員希望枠)の学生は、小学校以外に、幼稚園、特別支援学校、中学校(国語・社会・英語・数学・理科)、高校(国語・地歴・公民・英語・数学・理科・情報)の免許を取ることが可能です。ただし正規の修業期間(四年間)での取得ができる免許の数については、組み合わせによって限りがあります。

詳細については、「取得可能な免許」のページを参照してください。

実務家教員とはどのような先生ですか?

鳥取県の学校現場や教育委員会での教職経験を持つ教員として、本プログラムのために新たに雇用されています。

鳥取県内で教育現場に長く関わった経験のある元校長先生です。「地域教育セミナー」「協働探究プロジェクト」「地域教育体験活動Ⅰ・Ⅱ」「地域教育ボランティア」「教職カフェ」等の授業・活動を主担当として運営します。

卒業後について

教員採用試験で何か特別な優遇措置はありますか?

鳥取大学と鳥取県教育委員会は、地域教育選修学生を対象とした鳥取県公立学校教員採用試験での一次試験を免除した「特別選考」を設けています。

鳥取県内で小学校教員もしくは特別支援学校教員として勤務することが条件です。

奨学金による支援制度はありますか?

鳥取県教育委員会が鳥取県教員養成確保奨学金(仮)を新設します。これは地域教育選修(地域教員希望枠)の学生に特化した奨学金で、卒業後3年以内に鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験(小学校教諭もしくは特別支援学校教諭)に合格し採用され、通算6年間勤務すると返済が免除されます。

詳細が決まり次第、本学ウェブサイト等でご案内します。

教員になった後もキャリアアップの支援はありますか?

採用後3年間の勤務を経て鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科地域学専攻に進学し、現場で得た教育課題を2年間探究する機会を制度的に整備する予定です。

大学院では修士号(教育学)および専修免許状の取得が可能で、中堅教員としての更なる専門性向上を支援します。こうした専門性の高い教員を輩出するサイクルを鳥取大学と県教委が協働して定着させていきます。

お問い合わせ先

鳥取大学地域学部教務係
  • 〒680-8551
  • 鳥取市湖山町南4丁目101番地

TEL:0857-31-5077

E-mail:reg-kyoumu@ml.adm.tottori-u.ac.jp