特色あるカリキュラムの紹介

地域創造コースとは

少子高齢化、国際化、情報化など、地域を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。こうした変化は地域にこれまで以上に多くの課題を生み出しています。「地方創生」が叫ばれる今日においては、地域に関わる多様な人たちの新たな関係を模索しながら再構築し、地域における自然環境や人的・物的・歴史的・文化的資源を見つめ直し、能力を高めながら、自らの地域を築きあげていくことが求められています。

地域創造コースでは、このような知と実践の融合を求めて、地域を空間的に把握する力、そこで活動するさまざまな主体を捉え、主体どうしの関係性を見出す力、それらを支える制度を理解する力、さらには地域間を結びつける力など、これらの力にトータルに目配りができる広い視野を持ち、地域の課題解決に積極的かつ主体的に取り組む「地域創造」の担い手となることを目指します。

学びのイメージ

3つの新たな地域創造の手法 主な専門科目

これからの地域づくりにおいては、地域課題を「政策」として解決することに加え、固定観念にとらわれない新たな手法も取り入れながら、複雑な地域課題の解決に挑み、地域の将来像を「創造」していくことが重要となります。より良い地域をつくり上げるためには、地域づくりに関わる主体と手法の多様性を、これまで以上に強く意識し学びを深めることが不可欠であると考え、私たち地域創造コースでは、カリキュラムの充実を図りました。つまり、これまでの地域政策学科が掲げてきた問題意識をより一層明確にし、具現化したものが、地域創造コースが目指す学びのスタイルです。

4年間の授業科目

※科目名に付した数字は単位数。「地域創造ゼミⅠ・Ⅱ」は選択必修科目(2単位以上修得)。


学部共通科目 コース開設科目
必修科目 選択科目
1

地域学入門(2)
地域フィールド演習(1)
地域の課題と創造(2)
地域社会論(2)・地域計画論(2)
自治体政策過程論(2)
統治機構論(2)・都市地域論(2)
社会福祉(2)・企業と地域(2)
地域調査法(2)・基礎ゼミ(2)
-
2

海外フィールド演習A(2)
海外フィールド演習B(1)
海外フィールド演習C(1)
産業立地論(2)・地域経済論(2)
現代日本の政治過程(2)
農村地域論(2)・ 自治法論(2)
住民組織論(2)・ 創造地域論(2)
マーケティング入門(2)
地域調査プロジェクト(4)

行政評価論(2)・都市再生論(2)
多文化共生社会論(2)
ジェンダーと法(2)・地域福祉(2)
都市圏整備論(2)・地域政治学(2)
ワークショップ入門(2)
地域資源創生論(2)
福祉行財政(2)・社会保障法(2)
地域創造特殊講義(2)
地域創造ゼミⅠ(2)
地域創造ゼミⅡ(2)

3

地域学総説A(1)
地域学総説B(1)
地域学総説C(1)
融合ラボ(1)
インターンシップA(2)
インターンシップB(1)
インターンシップC(1)
専門ゼミⅠ(地域創造)(2)
専門ゼミⅡ(地域創造)(2)

行政法(2)・地域参画論(2)
地域振興論(2)・社会的起業論(2)
文化政策論(2)・むらおこし論(2)
地域プロジェクト論(2)
地理情報基礎演習(2)
政策評価論(2) ・地域財政論(2)
地域社会とエスニシティ(2)
経営戦略論(2) ・比較地域論(2)
情報メディア法(2)
ソーシャルマーケティング論(2)
コミュニティ創造支援論(2)
地域包括ケア論(1)

4

- 卒業研究(8) -

卒業生の声

集英社の漫画誌『Cocohana』で漫画家デビュー

2009年3月 地域政策学科卒 武田 愛子

私が地域学部で学び、今でも大きな力になっているのは、インプット・アウトプットの作法です。フィールドワークでインプットした経験を、ゼミで議論し、アウトプットしていく。そうして形になっていったのが卒業論文です。フィールドワークでは、未知の領域に入り自分の視野を広げる大切さを、ゼミでは自分の経験を仲間と分析し、表現していくことの面白さを存分に学ぶことが出来ました。私は漫画家としては本当にスタートラインに立ったばかりで、まだまだ未熟ですが、漫画を描くうえでも、最も重要だと思っているのはフィールドワークです。部屋に閉じこもっていても、いいお話は描けないなぁと…(笑)。人との出会いや、新しい経験を大切にしていきたいと思えるようになったのも、地域学部で苦楽を共にした仲間のお陰です。まだまだ漫画で描きたいことはたくさんあります。大好きな地元の魅力も、いつか漫画で描けるよう、精進したいです。

島根県庁勤務

2014年3月 地域政策学科卒 小村 貴美子

私は大学在学中より、地元島根県の「活力あるしまね」づくりに携わりたいと考え、県職員(地方公務員)になりました。現在は防災危機管理課に勤務し、災害時の対応の他に、県民向けの防災に関する講演会や研修会の開催などを担当しています。学生時代は、学生主体で調査を進めるフィールドワークなどを通じて、地域で発見された課題を解決するためのアイデアを自分たちで出し合ってどうすればよいのかを調べ、考えていくことで課題を解決する力を養いました。現在はこうした経験が、どうすれば県民のみなさまに「災害は他人事ではない」と危機意識・防災意識を持ってもらえるのか、災害に強い地域を作るために地域住民へどのように働きかければよいのか、と日々考えながら仕事をすることに活かされています。今後は島根県庁で様々な業務に携わりながら、大学で培った力をさらに磨き島根県の発展のために仕事をしていきたいと思っています。

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