プログラムPROGRAM

ことばの再発明
−鳥取で「つくる」人のためのセルフマネジメント講座−

記録集2020-21刊行〜本講座まとめ

2021.03.12

「ことばの再発明」共同企画者:佐々木友輔・蔵多優美と受講生:音泉寧々、中村友紀、にゃろめけりー

この度、2020年6月から2021年1月にかけて、鳥取大学地域学部・佐々木研究室とコーディネーターの蔵多優美との共同企画として開催した連続講座「ことばの再発明」の記録集を刊行いたしました。「ことばの再発明」は、鳥取で活動するアーティスト、クリエイター、デザイナー、パフォーマーなど広い意味での表現者=「つくる」人を対象として、自身の作品や活動を適切に言語化し、他者に伝える技術を学ぶ場を作る試み。本書ではその思想と実践、そして受講生である「つくる」人たちの魅力を紹介します。講師によるコラムや受講生の作品・活動紹介の他、すでにウェブで公開している各講座や成果発表展のレポートも収録しています。約1年間の活動記録を是非ご覧ください。

「ことばの再発明」共同企画者:佐々木友輔・蔵多優美

記録集はこちらからご覧ください

編集後記(記録集2020-21より)

nashinoki(ライター)

「ことばの再発明」のことは開講前から気になっていたのですが、様々な事情から参加することがかないませんでした。今回編集をお手伝いさせていただき、みなさんのやり取りを後から見せていただいて、最初は外側にいるつもりだったのが、いつの間にか自分も自らの言葉を考えざるをえない場所に立っていました。でもなんだかそれが楽しかったです。言葉と表現からは、誰も逃げ隠れできないものだなと改めて感じつつ、その普遍性を嬉しくも思いながら。

佐々木友輔(映像作家)

民藝運動の主導者で、「限界芸術の批評家」としても語られる柳宗悦。彼の思想の源泉である神秘主義は、自己の外部から到来するものを「受け取ること」について考え抜く思想であり、また、語り得ぬものをそれでもなお語ろうとする熱情によって駆動する思想です。新作民藝で知られる鳥取で、かたちを変えて、「受け取ること」と「語ること」を主題とし、考え抜く機会を設けられたのを誇らしく思います。嘘や詭弁が常態化している世界で、この試みが、ことばへの信頼を取り戻す一助になればと願っています。

蔵多優美(デザイナー/コーディネーター)

「ことばの再発明」では、鳥取企画運営チームを各パートで野口さん、藤田さん、nashinokiさんとメンバーを入れ替えながらスリーマンセルで回していました。「三人寄れば文殊の知恵」らしく、頼りながら補いながらもこの講座を運営し、最終的に記録集まで完走したように思います。考える時間が長い分のしんどさがありましたが、それを上回る気付きや「やってよかった!楽しかった!」という喜びの方が強かったです。今後、同様の内容・規模感での「ことばの再発明」をする気は全くないのですが、その時その時に合わせて「ことばの再発明」を続けていきたいと、本書の作成を通じて改めて思っています。コロナ禍で大変な2020年でしたが、「ことばの再発明」があったことで救われた1年でした。今後も新しい未来を開拓出来るように日々前進しあらゆる物事を紡いでいきたいと、心にささやかな祈りを。

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