プログラムPROGRAM

07: 即興音楽とダンスのワークショップ

わらべ館即興音楽とダンスのワークショップ2020を終えて

07: 即興音楽とダンスのワークショップ 「わらべ館即興音楽とダンスのワークショップ2020を終えて」

2020.03.24

コーディネーター きのさいこ(鳥取大学附属芸術文化センター講師)

このワークショップシリーズをはじめて2年、少しずつ回数を重ね様々なアーティストのワークショップの方法を学び、話し合いを重ねてきた。各回の参加者はたまたまわらべ館に来ていた親子連れや、何回か回数を重ねてきてくださる方、経験者と様々なため、あらかじめ明確なテーマを設定することが難しい。どちらかといえば何をするかよりも、どのように過ごすかが大切になってくる。ファシリテーターとしては柔軟に対応したり、声の掛け方やフォローの仕方が気になって振り返りでもその部分への言及が多く見られた。

通常学校の授業などでは教員が一人で多くの子どもたちを見なければいけない環境にあるが、このワークショップではサポートアーティスト(県内ですでにワークショップを開催するなども行う経験者)が複数人付いているため、自由に遊ぶ環境を保つことができる。ワークショップを多角的に分析する上でも、ある意味贅沢な環境であると思う。

このような自由に遊べる場所が一時的なものではなく、継続的に維持できるようにしていくことによって、子供達の創造性や身体能力の育成にも役立っていくことだろう。鳥取は「森のようちえん」をはじめてとして豊かな自然環境を生かした子育ての先進地でもある。今後も学校教育とはまた異なる形で子供達の成長をサポートし、また、子供達から大人が学び続けるような環境を作っていきたいと考えている。

 

今年度は新型コロナウィルス対策により、2月(新井英夫氏)、3月(金井隆之氏)、そして本来はファシリテーター養成講座の皆さんと一緒に作るはずだった4月のワークショップが開催できなくなった。わらべ館が県および市の機関であることや地域の小中学校の休校処置などに合わせての判断である。しかしながら鳥取ではこの豊かな自然がある。屋内の密閉空間で人が触れ合う活動を避ければ、遊ぶことも可能であろう。今後そのようなそと遊びなどの可能性も踏まえ、自由な表現活動の可能性は模索していきたい。また、今回中止になった会は来年以降何らかの形で補って開催していく。

 

最後にご参加くださったみなさんに感謝するとともに、この企画はわらべ館の協力があって成り立っていることにも感謝したい。県や市の様々な団体、施設が大学と助け合いながら地域について考えていくという意味でも協働の場となっていると感じている。ありがとうございました。また、ぜひ、ともに遊びましょう。

プログラムトップへ