プログラムPROGRAM

07: 即興音楽とダンスのワークショップ

1月開催レポート

07: 即興音楽とダンスのワークショップ 1/25開催レポート

2020.02.14

テキスト:高橋智美 / 写真:蔵多優美

 

ファシリテーター:金子泰子(トロンボーン、音楽、打楽器、グロッケン) 荻野ちよ(ダンサー)
サポートスタッフ:田中悦子、高橋智美(わらべ館)、蔵多優美(鳥取大学)
参加者:48名(うちファシリテーター講座受講者2名)

 

12:30 講師、サポーター、受講生集合。1/25が旧正月であることから、「おめでとう、感謝」をテーマにすることは決まっていた。ウォームアップ、クールダウンの後、録音した音を繰り返し再生する機器ルーパーを使用した音あそび、地蔵歩き、おめでたい動きという具体的な流れを確認。

13:00 金子さんが持ってきたルーパーを使用した重ね取りを体験。使用する時に取りに行く。本編では使用しなかったが、金子さんが自宅付近で録音した鶴の音色も聞く。その後、ワークショップで使用する機器と楽器はステージ裏にセッティング。

13:15 受付開始。見学希望の保護者には、「見られているとお子さんが緊張するので、無理のない範囲で一緒にご参加ください」と声かけをした。事前予約18名に加え、当日参加が多く約50名がホールに集まった。こどもの年齢層はいつもより高く、ワークショップ開始まで座って待っていた。。


13:30 ワークショップ開始。注意事項、講師紹介の後、荻野さんのウォームアップスタート。立った状態で1から20を数えながら床に仰向けになる。子どもたちは喜びながらカウントする。動作はゆるやかに。田中さんが、寝転んでいる参加者の両手をひっぱり移動させ、参加者同士がぶつからないように空間を調整。次は寝た状態で19秒かけて立ち上がる。18秒、17秒、と1秒ずつ減らしながら動く。16秒からは、手をぶらぶら動かしたり、体をふにゃふにゃさせたり、目をキョロキョロさせたりと、様々な動きがついた。最後の1秒の動作を何回か続け、身体はほかほかに温まったようだ。


13:45 機器の設置の間は小休憩、水分をとる人も。金子さんがルーパーの機能を紹介、デモンストレーションをする。「きょうは・・・・・きてくれて、ありがとう」、「たのんしんでね」、「ピポパポパ」、「ヤッホイ」の言葉を順に重ねて録音。田中さんの「ヤッホイ」はインパクトがあり笑い声が起きる。続いて参加者が自分の名前をマイクに向かって次々に録音する。はずかしそうにして、マイクまで録音にいかない人もいたが、最終的にほぼ全員が名前を吹き込んだ。自分の名前がスピーカーからでると子どもも大人もうれしそうな表情をする。スピーカーから自分の名前が聞こえたら手をあげ、その人をみんなでつかまえていった。


13:55 「今日は旧正月のおめでたい日。これからおめでとうを身体を表現してみます」と金子さん。「かさこ地蔵」にでてくるお地蔵さんになって、「ありがとう」「お正月おめでとう」の気持ちをこめて歩くことを荻野さんが説明。静かに、ゆっくり、足の裏が着くたびに、心の中で言ってみる。参加者歩き始めると、金子さんがリコーダーで、日本ののどかな自然を感じるメロディーを演奏。事前録音された鍵盤ハーモニカの和音、鈴、タンバリンの音楽も流れ、厚みがでてくる。歩いていくうちに参加者は自然と輪ができる。マラカス、鈴、小物をステージに出し、参加者に順番に渡し、自由に鳴らしてもらう。金子さんはトロンボーンに持ち替え、浮遊感のある音を奏でる。会場が段々とにぎやかになっていく。

(注1)日本の御伽話。貧しい老夫婦の話。おじいさんが、雪の降る年の瀬に笠を売りに行く道中、地蔵の頭に雪が積もるのがかわいそうと、売り物の笠を全てかぶせて家に帰ると、お礼に地蔵たちが食べ物や小判を持って届けるという話。

14:10 盛り上がってきたところで、「さあ、お地蔵さんがおじいさんの家に着きました、何を届けたかな?」と問うと、こどもたちから「お餅」「鯛」「お金」「お酒」「みかん」と次々と縁起物の名前があげられる。伸びる餅、泳ぐ鯛、お酒によっぱらう人など、それぞれ連想する動きをやってみた。音楽はこの間も続く。金子さんは、タンバリンを持ち、参加者と一緒に動き、参加者は最高潮に達する。

14:20 音楽がフェードアウト。「たくさんのものがおじいさんの家に届きましたね。これでお正月が迎えられるので安心して眠れます。寝正月で過ごそう!」全員床に寝転ぶ。金子さんはグロッケンを鳴らす。ひざを抱えて左右に動かす、片足を伸ばす、ゆっくり上半身をおこすといった動作でクールダウン。途中から女児2人がグロッケン演奏に加わる。最後は仰向けになり、目を閉じる。「今日はどんなことをやったかな、思い返してみよう。」寝た状態でワークショップ終了。

振り返り
子どもも大人も一緒になって参加してくれたのがよかった。今後も受付で保護者に参加してもらうように促したい。
今回は、子どもの参加者の年齢が高く、楽器を大事に使っていた。

ウォーミングアップでの盛り上がりの後、すぐにルーパーに移行前に、何かもう1つやったほうがよかった。

名前を言うのがよかった。他に、くだものや食べ物の名前でもできそうだ。
説明不足が原因で参加者たちの名前の録音が流れた後の動きに苦慮し、子どもたちにとまどいが伝わっていたようだった。
ルーパーでの録音時、マイクになかなか近づこうとしない人、声が小さい人がおり、可能であればワイヤレスなどにしてマイクを自由に参加者の口元に持っていくとやりやすかった。
名前をいう間隔はもっとあけたほうが聞き取りやすい。

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